こんにちは！住宅の塗装工事を考えている方や、今まさに塗装工事を依頼しようとしている方、塗装に関する専門用語が分からず戸惑ったことはありませんか？塗装業者の説明を聞いても、専門的な言葉が多くて理解しにくいことがあるかもしれません。そこで今回は、住宅塗装に関連する専門用語をわかりやすく解説し、塗装工事の全体像がより理解できるようにお手伝いします！
この記事を読めば、業者との会話もスムーズになり、安心して工事を任せられるようになりますよ！
1. 下地（したじ）
下地とは、塗装を行う前の素材の状態や準備を指します。住宅の場合、外壁や屋根などに塗装を行う際、その素材が直接塗料に接する部分となるため、下地の状態が塗装の仕上がりに大きく影響します。
下地の種類：
- モルタル：砂とセメントを混ぜた素材で、昔から使われている一般的な外壁材。
- サイディング：パネル状の外壁材で、最近の住宅では一般的に使われている。
- コンクリート：マンションやビルなどに多く使用される硬い素材。
下地処理：塗装を行う前に、古い塗料の剥がれやヒビ割れ、汚れを取り除く作業が必要です。これを「下地処理」と呼びます。
2. 塗膜（とまく）
塗膜とは、塗料を塗った後に乾燥して固まった膜のことです。塗膜は、外壁や屋根を保護する役割を果たしており、塗料の耐久性や防水性が発揮される部分です。塗膜がしっかり形成されていると、外壁や屋根が長期間にわたって守られます。
塗膜の劣化：
- チョーキング：塗膜が紫外線や風雨にさらされると、表面が粉状に劣化する現象。
- 剥離（はくり）：塗膜が剥がれ落ちること。下地の不具合や塗料の選定ミスなどが原因となる。
3. シーラー
シーラーは、下地と塗料の密着性を高めるために塗る下塗り材です。下地の吸水性を抑える役割や、塗料の剥がれを防ぐために使われます。シーラーが適切に使用されることで、上塗りの塗料がしっかりと定着し、長持ちします。
シーラーの種類：
- 水性シーラー：水を主成分とするもので、環境に優しく、臭いも少ない。
- 油性シーラー：油を主成分とするため、耐久性が高いが臭いが強い。
4. フィラー
フィラーは、外壁の凹凸や小さな傷、ひび割れを埋めるために使う下塗り材です。フィラーを使用することで、外壁表面を滑らかにし、仕上がりがきれいになります。特に、モルタルやコンクリートの外壁に対してよく使用されます。
フィラーの効果：
- 外壁の凹凸を平滑にする
- クラック（ひび割れ）をカバーする
- 塗料の吸い込みを均一にする
5. 上塗り（うわぬり）
上塗りは、最終的な塗装工程で、仕上げとして塗る塗料の層です。上塗り塗料は、外壁や屋根の美観を保つだけでなく、雨や紫外線から保護するための重要な役割を持っています。一般的に、2回以上の上塗りが行われ、塗膜の厚みを確保します。
上塗り材の種類：
- アクリル系塗料：価格が安いが耐久性が短い（約5年）。
- ウレタン系塗料：柔軟性があり、防水性が高い（約8年）。
- シリコン系塗料：耐候性に優れ、コストパフォーマンスが良い（約10〜15年）。
- フッ素系塗料：高耐久で紫外線にも強い（約15〜20年）。
6. クラック
クラックとは、外壁や塗膜にできるひび割れのことです。クラックが発生すると、そこから雨水が入り込むことがあり、建物内部の劣化を引き起こす原因になります。クラックは小さいうちに補修することが大切です。
クラックの種類：
- ヘアークラック：0.3mm未満の細かいひび割れで、外壁の表面だけに見られる。
- 構造クラック：0.3mm以上の深いひび割れで、建物の構造に影響を与える場合もある。
7. チョーキング
チョーキングとは、外壁の塗膜が紫外線や風雨にさらされ、劣化して粉状に変化する現象のことです。手で触ると白い粉がつくのが特徴です。この状態になると、防水性が低下しているため、早めの再塗装が必要です。
チョーキングの原因：
- 紫外線の影響
- 塗料の劣化
- 長期間メンテナンスを行っていない場合
8. ケレン作業
ケレン作業は、塗装前に行う下地の清掃やサビの除去、古い塗膜を削り取る作業を指します。金属部や外壁表面に付着した汚れや古い塗膜をきれいにすることで、塗料の密着性が高まり、仕上がりがきれいになります。
ケレン作業の種類：
- 1種ケレン：すべての錆や古い塗膜を完全に除去する。
- 2種ケレン：部分的な錆や劣化部分を取り除く。
- 3種ケレン：軽い錆や汚れを落とす。
- 4種ケレン：目立つ錆を簡単に削り取る。
9. シーリング（コーキング）
シーリングとは、外壁材や窓枠、サイディングボードなどの隙間を埋めるために使うゴム状の材料です。シーリング材を使用することで、雨水や風の侵入を防ぎ、外壁全体の防水性を向上させます。シーリングが劣化すると隙間から水が入るため、定期的な点検と補修が必要です。
シーリングの種類：
- ウレタン系シーリング：柔軟性が高く、防水性に優れている。
- シリコン系シーリング：耐久性が高く、外壁や窓の隙間に使用される。
10. 吹き付け塗装
吹き付け塗装は、スプレーガンを使用して塗料を細かい粒状にして外壁に吹き付ける塗装方法です。均一に塗ることができ、広い面積に対して短時間で仕上げることができるため、効率的な塗装方法として多く使用されています。
メリット：
- 均一な仕上がりが期待できる。
- 短時間で広範囲の塗装が可能。
11. ラジカル制御型塗料
ラジカル制御型塗料とは、紫外線や酸素の影響で発生する「ラジカル」と呼ばれる物質の活動を抑制し、塗膜の劣化を防ぐために開発された塗料です。一般的なシリコン塗料よりも耐久性が高く、価格もフッ素塗料より手頃で、最近注目されている塗料です。
メリット：
- 高い耐久性と防水性を持つ。
- コストパフォーマンスが良い。
まとめ
住宅塗装には多くの専門用語が登場し、それぞれが工事の仕上がりや耐久性に大きく関わっています。この記事では、下地、塗膜、シーラー、フィラー、クラック、チョーキングなど、代表的な専門用語を詳しく解説しました。これらの用語を理解することで、塗装工事を依頼する際の不安や疑問が軽減されるでしょう。塗装工事は定期的なメンテナンスが必要ですが、正しい知識を持つことで、家の美観や機能を長く保つことができます。
もし、塗装工事を考えている方は、この記事を参考にして、業者とのコミュニケーションを円滑に進めてくださいね！
