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外壁塗装の全体工程を徹底解説|時間・費用・作業の流れと注意点

1. 工事前の準備と近隣への挨拶

工事前の準備

外壁塗装工事を始める前に、庭の植物や車、家具などの移動が必要です。特に塗料が飛び散る可能性のある範囲にあるものは保護するか、別の場所へ移動させましょう。また、工事中に発生する騒音や塗料の匂いなどで近隣住民に迷惑をかけないよう、近隣への挨拶が必要です。一般的には業者が代行する場合も多いですが、施主が直接挨拶に伺うことも良い方法です。


2. 足場の設置

最初の作業は、建物の周囲に足場を設置することです。足場があることで高所での作業が安全に行え、塗装が均一に仕上がることが保証されます。足場設置は専門業者によって行われ、通常1日ほどかかります。足場がしっかり設置されているか、安全確認を行ってから次の工程に進みます。


3. 高圧洗浄

足場が設置された後、外壁の表面を高圧洗浄機で洗います。これは、外壁に付着した汚れ、コケ、カビ、古い塗膜を取り除くための作業です。高圧洗浄をしっかり行うことで、新しい塗料が外壁にしっかり密着し、長持ちする塗装が可能になります。作業時間は通常1日で完了しますが、状況によっては時間が延びることもあります。


4. 下地処理と補修作業

外壁にヒビや劣化部分がある場合、塗装前に下地処理を行います。この作業には、外壁の亀裂を埋めたり、剥がれた部分を修復したりすることが含まれます。補修が適切に行われていないと、塗料が剥がれやすくなるため、耐久性が落ちる原因になります。下地処理の工程は、塗装全体の耐久性を高めるために非常に重要で、慎重に行う必要があります。


5. 養生作業

養生は、塗料が不要な部分に付着するのを防ぐために行います。ビニールシートやテープを使用して、窓やドア、地面、家具などをしっかり覆います。この作業が適切に行われていないと、仕上がりが雑になったり、建物に汚れが残ったりすることがあります。


6. 下塗り

次に、下塗りが行われます。下塗りは、外壁材と仕上げ塗料をしっかりと密着させるための重要な工程です。塗料の定着力を高め、後の中塗り・上塗りの効果を引き出すためにも、下塗りは丁寧に行われるべきです。通常、下塗りは1日かけて行われます。


7. 中塗りと上塗り

下塗りが乾いた後、次に中塗りと上塗りを行います。これらの工程は、外壁の最終的な見た目や耐久性に大きく影響します。中塗りは塗料の厚みを作り、上塗りは耐候性や美観を向上させます。塗料の種類によっては、乾燥時間が長くなるため、2〜3日を要することがあります。


8. 完了検査

塗装が完了したら、最終的な検査を行います。施主と施工業者が一緒に立ち会い、仕上がりを確認します。色ムラや塗料の塗り残しがないか、隅々まで確認し、必要があればその場で修正してもらいます。


9. 足場の解体と清掃

最後に足場を解体し、現場の清掃が行われます。足場の解体は1日で行われ、周辺の安全確認をしつつ、周囲の道路や敷地内も清掃されます。これで、外壁塗装工事が完了します。


10. 定期的なメンテナンス

外壁塗装が終わった後も、定期的なメンテナンスや点検が推奨されます。数年ごとに外壁の状態を確認し、早期に小さなダメージを修復することで、長期的に外壁を美しく保つことができます。塗装業者によっては、保証期間内に無料で点検を行うサービスを提供していることもあるので、確認しておくと良いでしょう。


外壁塗装にかかる期間と費用

外壁塗装の工期は、建物の大きさや天候によって異なりますが、通常10日〜14日ほどかかります。費用は塗料の種類や建物の規模に依存しますが、30坪の住宅であれば88万円〜150万円程度が相場です。耐久性の高いフッ素塗料や無機塗料を選ぶと初期費用が高くなるものの、メンテナンスの頻度が減るため長期的にはお得です。

図4: 工程ごとの作業期間と費用の目安

工程ごとの作業期間

  1. 近隣への挨拶・準備作業:0.5日
  2. 足場の設置:1日
  3. 高圧洗浄:0.5日~1日
  4. 下地処理と補修作業:1〜3日
  5. 養生作業:1日~2日
  6. 下塗り:1日
  7. 中塗り・上塗り:2〜3日
  8. 付帯部塗装:2~3日
  9. 完了検査:0.5日
  10. 足場解体・清掃:1日

費用の目安

  1. 足場設置:15万円〜20万円
  2. 高圧洗浄:3万円〜5万円
  3. 塗料費(下塗り・中塗り・上塗り):30万円〜50万円
  4. 養生・下地処理:5万円〜15万円

合計費用は88万円〜150万円が相場です(建物30坪の場合)。

1. 騒音や振動

足場の設置や解体、洗浄作業の際に大きな音や振動が発生します。特に日中は工事が行われるため、在宅している場合は耳栓やヘッドフォンなどで対策をしましょう。

2. 窓やドアの開閉制限

養生作業中や塗装中は、塗料が付着しないように窓やドアが閉じられることがあります。換気や外出の際には事前に業者に確認しておきましょう。

3. 匂いへの配慮

塗料の種類によっては強い匂いが発生することがあります。特にシンナー系の塗料を使用する場合、家の中に匂いが入り込むことがあるため、必要に応じて空気清浄機や消臭剤を用意しておくと良いです。シンナー臭が苦手な方は、水性塗料など匂いの少ない塗料を選ぶことも検討しましょう。

4. 洗濯物や車の管理

塗装中は塗料の飛散を避けるため、洗濯物を外に干すのは控えるのが無難です。また、車や自転車も塗料が飛ぶ可能性があるため、事前にカバーをかけたり、別の場所に移動させると安心です。


まとめ

外壁塗装は多くの工程を経て行われますが、各工程を丁寧に進めることで耐久性の高い仕上がりが期待できます。工事の期間や費用は建物によって異なるものの、事前にしっかりと計画を立て、信頼できる業者に依頼することで、家を長く美しく保つことが可能です。また、施工後も定期的な点検を行い、外壁の状態を保つことが重要です。

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